2018年05月19日

甘い音色の中棹小唄三味線

今年(2018年)で、わたくし小唄の師範稼業10周年を迎えました。

この世界で10年ったって、ほんの短いもので、やっと始まったくらいのものかと思いますが……、
(ちなみに”宮澤やすみ”稼業は16周年です)
ともかくひとつの区切りとして、楽器を新調しました!

なじみのお店で試奏したときから、そのなんともスウィートな音色に、一発で気に入ってしまいまして、
「ちょうど10周年だし、そろそろ……」
と、自分で自分に理由を付けて、買ってしまいました。
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小唄にぴったりの、中棹で、胴の厚みが深い。皮は四つ(猫の皮)

爪弾きで軽く弾くだけで、楽器が勝手に鳴ってくれる感じがして、右腕のストロークがすごく楽です。
だいたい三味線弾きは右腕が慢性的に痛くなるものですが(自分の弾き方もあるでしょうが)、この楽器なら負担が少ない。
バチじゃなく、爪弾きでサラッと弾きたい楽器です。

これまで使っていた楽器は、だいぶ年季の入った中古で、モノはすごく良いものですが、中棹にしてはだいぶ細く今なら細竿と言っていいレベル(昔の三味線は細かったらしい)。
胴も薄く、犬皮で、そのせいか音色が硬いものでした。胴によって音色は変わりますね。

2005年に入手して以来、神楽坂はもちろん国内各地、ドイツにイタリアにオランダ・・・苦楽を共にした楽器でございます。
今回でこの子とはお別れ。手が小さいお弟子さんにゆずりましたので、彼も第二の人生(中古だから第三、第四くらいかな)が始まります。
今まで本当にありがとうございました。

三味線新旧2.jpg
写真では区別がつかないかもしれませんが、棹の太さ(幅もだけど厚み)がかなりちがいます
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これまで演奏聴いたことのある方、新しい楽器は音色がぜんっぜんちがいますから、お楽しみに。
次回6月13日(水)の「小唄かふぇ」で初お目見えとなります。一度来た方も、この機会に再訪ください。
そして、わかってはいたけどお金が無くなりました。
みなさま、どうかお仕事ください(演奏に呼んでください)ませ!

【宮澤やすみの「小唄かふぇ」Vol.23】
http://yasumimiyazawa.com/koutacafe/
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posted by 宮澤やすみ at 01:41 | Comment(0) | 小唄・三味線 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月04日

小学生に小唄の指導-江戸東京を知るなら小唄

前にもちょっと書きましたが、小学6年生の授業で小唄をやりました。
場所は品川区の立会小学校。
こちらは先代の校長先生の方針で音楽教育に力を入れていらっしゃるそうで、みんな歌が上手でした。

日本の音楽教育は、西洋音楽一辺倒ですから、純邦楽の授業ってほとんどなく、そのなかでも、小唄はかなり珍しいことと思います。
小唄って、大人の世界ですからね。吉原に酒ですからね。
でも、やってみたらみんな食い入るように話と歌を聞いてくれました。

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テーマは、「小唄で知る江戸文化」としました。
音楽そのものより、音楽の背景にある江戸文化を知ろうという授業です。

短い小唄は、江戸文化の場面場面を切り取ったスナップ写真のようなもの。
歌詞の中になにが描かれているのか、三味線の手(フレーズのこと)で表現した情景はなにか、そのへんを解説すると、小唄の世界が理解できます。

音楽室で、両国橋のにぎわいを描いた浮世絵をスクリーンに出して、隅田川を歌う小唄を披露。
吉原は、「江戸の最新トレンド発信地」という位置づけで紹介しました。
ちょうど品川区は今「しながわ宿場祭り」が盛んで、花魁道中が目玉なんです。小学生だってお祭りで花魁を見ているんです。その花魁の周辺で歌われていたのは小唄ということで、話がしやすい。

そんなわけで、東京在住の子供たちに江戸の小唄を教えるのはすごく意義がありました。

「みなさんは東京に住んでいるんだから、東京が地元。地元・東京(江戸)の文化を忘れないで」

この言葉が強く響いたようで、あとでいただいた感想文を読んで、ちょっと泣きそうになりました。

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ちなみに、この授業では、小唄のほかに無声映画の紹介もしました。
昭和4年の名作「東京行進曲」の冒頭部分を流して、主題歌を歌いました。
やっぱり動画のインパクトはすごいですね。しかも当時の実写ですから説得力がちがう。
それに合わせて「♪昔恋しい銀座の柳〜」と歌うのです。これは今後も使える最強コンテンツ(?)だと思います。

江戸から昭和初期の東京。子供たちにとってはどちらも大昔の話です。
大きくなっても忘れないでほしいですね。

大人のみなさんも、この授業興味ありませんか? どこでも呼んでくだされば実施しますのでよろしくお願いします!


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三味線演奏体験もやりました。


品川区のニュースにもレポート出てます:
立会小学校 小唄三味線鑑賞会 −しながわ写真ニュース





posted by 宮澤やすみ at 15:54 | Comment(0) | 小唄・三味線 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月30日

The Buttzで池袋ルイードK3

2018年のことですけど、2月には池袋のライブハウスに出させていただきました。

ちょっとご縁があって、オープニングアクトに混ぜてもらった形です。
対バンのみなさんは若くて経験豊富で、今までと異なるジャンルで、かつ初対面の方ばかり。
ムダに年だけとってて経験乏しい我々(いやThe Buttzメンバーは若いから自分だけだね)とは正反対で、なかなか緊張しました。

出演が決まった後で、開演が平日の18:30ということに気づきまして、
数少ないブッツ応援の方々はお勤め忙しい層なので、集客は早々にあきらめました。

しかし、開場してみると、ほかのバンド目当てのお客様で最初からけっこう入っていて、しかも初対面のThe Buttzの演奏もちゃんと聴いてくれるではありませんか。
ありがたいことですね。

短い出番の中で、仏像を歌うThe Buttzという、ちょっと変なバンドを知ってもらおうという想いが強すぎて、逆にMCが空回り。

いつものトークショーのノリではいけませんね。音楽ライブなのですから。

こちらも日頃から思ってたのは、仏像バンドだからっていちいち曲の説明するとかいうのもうナシにして、ふつーのロックバンドとして、音楽を楽しんでもらいたいということなんです。今回は良い機会だったのですが、なかなかそのチャンスを生かせませんでした。

またこうした機会があったら、音楽ライブを楽しんでもらうこと前提でステージを構成して、望みたいですね。

それにしても、お客さんたち、自分のお目当てのバンドでもないのに、ちゃんと演奏を聴いてノッてくれて、CDもそれなりに買ってくれて、興味をもってもらえたというのがうれしいです。収穫ありました。

良い経験になりました。まだまだ今後もあちこちでいろいろやらせていただきます!


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posted by 宮澤やすみ at 18:55 | Comment(0) | 小唄・三味線 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月25日

「和洋折衷楽団」無声映画で昭和初期の音を再現

2018年最初の仕事は、無声映画(活動写真)でした。
はい、こちら上演後に撮影した記念写真。はしゃいでおります。

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これだけはしゃいじゃうほど、会心の出来だったんですね。
昭和初期そのまんまの、あの時の音が再現できた。
戦前の映画館にいるような感覚になった。
そんなふうな声が聞こえる上演でした。

わたくし宮澤やすみが無声映画に加わるとき、日ごろは映楽四重奏(弁士、ピアノ、太鼓、三味線の四人ユニット)や、ソロ演奏+弁士という編成での活動がメインですが、今回は本格的な楽団です。

編成は、三味線、フルート、バイオリン、チェロ、ピアノ、鳴物という、和洋折衷楽団。
無声映画伴奏の再現に尽力されている湯浅ジョウイチさんが指揮します。

昭和初期に無声映画のために書かれた楽譜が、近年になって見つかりまして、それをそのまんま演奏する、という試みでした。
譜面は、長唄に出てきそうなフレーズをもとに、西洋風の和音やリズムを付けた、これまた和洋折衷の曲なんですね。

私も、小唄という純邦楽のジャンルと、ロックやジャズと両方やってますけど、それぞれ脳内の回路がちがう感じがして、同時に演奏することはあまりないのです。
たとえば、The Buttz(私がやってるロックバンド)で持ち歌演奏してて、突然そこに小唄を合わせるのって、急にはできない。

しかし、こういう和洋折衷曲は、邦楽脳と洋楽脳の両方を同時に働かせる必要があり、最初は理解に苦労しましたが、慣れてくると面白いものです。

当時の映画館では、弁士の語りとともに、こういう音楽が流れていたんですね。

お客様の反応もすご〜くよかったです。

早稲田大学の研究の一環なので、タイトルは非常にお堅いけど(笑)、すごく楽しい、今年最初の、かなり充実感を得られた仕事でした。
【公開研究会
 無声期の映画館における和洋合奏:楽譜資料「ヒラノ・コレクション」とSPレコード】
 http://www.waseda.jp/prj-kyodo-enpaku/activity/2018_0113.html

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posted by 宮澤やすみ at 13:56 | Comment(0) | 小唄・三味線 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月24日

小唄、無声映画、仏像バンドの2017年

自分が死んだら公式サイトは消えるしSNSは埋もれちゃう。
ブログは後々になって検索でヒットすることがあるんですね。
死後も情報が残ることを考えると、やっぱりブログやっといたほうがいいですね。

そんなわけで、ちょっと後追いでいくつか活動報告しておきましょう。

2017年の4月以降の出演、
(1〜3月は前記事をご参照)

■■■小唄■■■
小唄かふぇは5周年。神楽坂で変わらず稽古
品川とのご縁ができ、小学生との交流も

5/24(水)
【小唄かふぇ Vol.20】
●20回記念で活動弁士・片岡一郎さん(Vol.1ゲストだった)再登場
 痛快時代劇と笑えるアニメ。昭和初期の映画面白いです!
 写真の背景は20回分のチラシを並べました
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8/2(水)
【小唄かふぇ Vol.21】
●これで丸5周年。田ノ岡三郎さん(アコーディオン)とのフレンチデュオ
 セルジュ・ゲンスブールや桑田佳祐の曲を三味線交えて歌いました
 小唄はポピュラーソングの部類に入るジャンルと相性がいいです

9/24(日)
【しながわ宿場祭り】
●お祭りの特設会場で優雅に小唄
 夕暮れ近い午後にみなさんリラックスして聴いてくれました
 チルアウトという言葉が合う、小唄の世界観です
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10/27(土)
【小唄 in 神楽坂】
●毎年恒例の神楽坂・毘沙門天での演奏会
 お弟子さんたちも上達し、お客様も大入りでした!

12/12(火)
【立会小学校 小唄特別授業】
●小学6年生に小唄の実演と江戸文化講座、さらに三味線体験も
 後日届いた感想文は一生の宝物になりました
 紹介記事こちら
 


■■■無声映画■■■
ヨーロッパツアーのメンバー4人で都内でも公演
若手弁士・山内奈々子さんとのコラボも実現しました


6/12(月)
【山内奈々子 サイレント映画の夜】
四谷・喫茶茶会記
●名作「滝の白糸」を三味線一本で
 三つのテーマを作って音で演出。好評でした 

6/16(金)
【映楽四重奏 カルカル公演】
渋谷・東京カルチャーカルチャー
●イベント会場で、しかも渋谷というチャレンジ
 ヨーロッパツアーのメンバー4人でぶちかましました
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7/15〜17(金)
【映楽四重奏 秋田公演】
●大館の映画館「御成座」など、秋田の各地で無声映画
 御成座では小唄も歌いました

10/9(月)
【山内奈々子 サイレント映画の夜】
四谷・喫茶茶会記
●洋画の長編「キートンのセブンチャンス」を三味線一本で
 皆さん三味線であることを忘れて笑ってくれました
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10/24(火)
【エンパクシネマ野外上演】
早稲田大学演劇博物館前特設ステージ
●野外での映画上映、しかも生演奏。大好評で今年の
 仕事のハイライトのひとつになりました
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■■■The Buttz(仏像バンド)■■■
MV公開、いろんなスタイルで出演できました
散策ツアーと合わせたイベントが大好評でした

4/8(土)
【The Buttzと行く浅草さんぽとフラワーパーティ】
寺社をご案内したあとブッツのライブ。大好評で盛り上がりました
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紹介記事こちら


5/30(火)
【Izumi バースデーライブ】
フルーティストIzumiさんのライブ合流。
ブッツでフレンチも演奏(仏×仏)、「ロワイヤル宮澤」キャラ誕生

8/27(日)
高田馬場音部屋でライブ

9/23(土)
【ツバキング生誕ライブ】
メンバーの別バンドThe Mammy Rowsと合体。

12/8(金)
【アキラ生誕ライブ】
バンドの守護神・アキラを加え、さらに傷彦(ザ・キャプテンズ)も一緒に
「ご開帳ブルース」熱唱!
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この年はMV公開も。視聴こちらから


■■■その他、三味線セッション■■■
3/15〜17
【Beat & Sound Project】
フルートIzumi、タップダンス丹精のユニットに合流
都内と静岡でジャズ系のライブ。「ご開帳ブルース」も


9/22
【幹丸これりライブ】
「ロワイヤル宮澤」キャラで、フレンチ三味線
ゲンスブール曲と仏像ボッサを、ピアノと三味線で歌いました




というわけで、小唄を軸に、ロック、ジャズ、映画と演奏出演しています。
三味線と歌で出演依頼、いつでもお待ちしてます。気軽にどうぞ〜



この記事を書いたのは2018年、このあとも三味線のことや音楽のこと中心に書いていきますね。







posted by 宮澤やすみ at 13:03 | Comment(0) | 小唄・三味線 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする