2013年08月23日

「日本仏像地図」ツアー・山梨編

大好評の県別仏像ツアー、7月は山梨に行ってきました。
新しい発見と冒険心をくすぐる一日。皆さんも私もすごく楽しみました!
山梨仏像ツアー 

山梨県笛吹市は、あの聖徳太子が乗った甲斐黒駒の産地で、甲斐国衙(政庁)もあり、古代から都とつながりがあった地域です。

そんな笛吹市にある古刹・福光園寺を朝一訪問。
古くから吉祥天をご本尊として発展したお寺(現在は宗旨替えで不動明王が本尊になってます)。
有名な像が、慶派仏師・蓮慶作のこちら。両脇の持国天、毘沙門天も蓮慶の作です。

山梨仏像ツアー 福光園寺
参加のみなさん見入ってます

山梨仏像ツアー 福光園寺
アジサイ咲く中での拝観でした

どっしりとした坐像。まるで如来のような風格がありますね。
山梨仏像ツアー 福光園寺 
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しかし、それだけで終わらないのが福光園寺のすごさ。そもそも創建は推古天皇の時代と云われ、古い時代の像も残っています。
まずは本堂の片隅に置かれた石像。おそらく吉祥天と思われ、古い時代の福光園寺(当初は大野寺といった)の本尊かも?と注目されています。

そして、宮澤がイチオシなのはこちらの「香王観音(かおうかんのん)」。
山梨仏像ツアー 福光園寺 
(クリックで拡大)

観音と呼ばれてるけど、顔立ち服装どう見ても観音ではありません。これもまさに吉祥天そのもので、平安期の古い像です。平安期らしい充実した量感。勢いのある衣文。そして木肌も露わに朽ちかけたその美しさ。
目黒・大円寺で観た十一面さんと重ね合わせしばし見とれました。
山梨仏像ツアー 福光園寺
下見の時も、離れられませんでした。

山梨仏像ツアー 福光園寺
お寺を守る鈴木さんはイベント企画などでお寺と地域を盛り上げていらっしゃいます


次に訪れたのは瑜伽寺(ゆかじ)。
本尊の薬師如来さんが白馬に乗ってる!
寺伝では薬師さんが白馬に乗ってきたというエピソードがあるそう。
その両脇にある、修復が終わった鎌倉期の十二神将が見ものだったのですが、このご本尊(江戸期らしい)もなかなかのものでした。
山梨仏像ツアー 瑜伽寺

山梨仏像ツアー 瑜伽寺
特別に堂内に入れてもらい拝観

別棟に安置された如来像も拝観。もはや何如来かわかりませんが謎めいてステキでした。

3カ寺めは智光寺。本堂脇に安置された虚空蔵菩薩が主役。
クールな顔立ちのイケメンさんで女性客釘づけでした。
山梨仏像ツアー 智光寺
山梨仏像ツアー 智光寺
冠に彫られた如来がカワイイ(笑)

もともと本堂裏手のお堂にあったのをここに移したそうで、虚空蔵さんが乗っていた馬の像はまだそちらに残してあるとのこと。そのお堂は、石段の上にありましたがもう廃屋と化しており、草ぼうぼうで近づくことができません・・・
「登ってのぞけば見えますよ」
とのご住職の言葉に、好奇心旺盛なお客さん達はこぞって丘を登る。すると廃屋の奥に須弥壇と厨子が残されており、いたいた!白い馬の像が!
山梨仏像ツアー 智光寺
息を切らせて高台に上り、ぼろぼろのお堂を覗く
山梨仏像ツアー 智光寺
お堂の奥にかろうじて見えるお馬さん

「お馬さんも降ろしてあげればいいのにねえ」
とみなさんおっしゃってました。ほかにも地獄の十王や石仏などがいました。なぜこれらが取り残されたのかわかりませんが、もう人が踏み入れられない状況なんでしょうか。
ともかく、草ぼうぼうでも高いとこでも、のぞいてみよう!という皆さんの旺盛な好奇心すごいです!


最後に訪れたのは、ぶどうを手に持った「ぶどう薬師」で有名な大善寺。
この日ぶどう薬師さんは非公開でしたが、それでも巨大なお堂にならぶ、日光月光菩薩、十二神将は圧巻!
まるで奈良の大寺院に来たような気分です。仏像好きな参加者も大興奮!
山梨仏像ツアー 
壮大なお堂が山腹に
山梨仏像ツアー 
許可を得て拝観風景を撮らせてもらいました。普段は撮影禁止です

古代から開かれていたこの地には、寺のほか古い神社や古墳もある。
前方後円墳のほか、6月のツアーで訪れた、奈良・三輪山の大神神社と同系列の「美和神社」があり、ますます大和朝廷との関連を感じます。
仏像もいいけど、古代史好きの血がさわぐ、じつに興味深い土地でありました。

山梨仏像ツアー 
ツアー参加で仏像仲間ができる
楽しそうに仏像談義してくれるとぼくもうれしい


「日本仏像地図」。秋もますますディープに楽しくめぐります!
初めての人もぜんぜん楽しめるので、一緒に出掛けませんか?

【日本仏像地図】ツアー秋の予定
●静岡:運慶仏と修善寺、金龍院ほか多数の平安仏を浴びる(満席)
●群馬:群馬にもいる「見返り阿弥陀」特別拝観ほか阿弥陀仏4体一挙拝観!
●栃木:能満寺ダイナミック薬師如来、踊るような足取り大関観音など

撮影:Chie Nagura

 
posted by 宮澤やすみ at 16:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 仏像ネタなど | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする