小唄を中心に、三味線音楽をいろいろとやっておりますが、その演奏法もいろいろ。
先日10回目を終えた「小唄かふぇ」。いつもカジュアルな会ですが、この記念すべきVol.10だけはあえてちゃんとした衣装で、伝統的奏法でお届けしました。女優の久保田寛子さんと共演。

小唄の三味線は、バチを使わず爪弾きして、サラリとしたソフトな音色にします。最近は小唄以外の演奏も増え、バチ弾きの機会も多いです。写真では、太棹用のバチと駒を使って太棹三味線の音色を出してベベ〜ンと弾いてます。
「小唄かふぇVol.9」では、かなりカジュアルな感じでしたね。洋服ですね。慣れないネクタイもこういうときだけ締める。曲もポピュラーな洋楽です。

「小唄かふぇVol.9」ライブレポートより
奏法も、三味線やってる人なら眉をひそめる小指使い。三本の糸をいっぺんに押さえて、F#m7のコードを鳴らしているとこですね。完全なコードではないけどそのへんはややこしいので割愛。
ゲストさんとのコラボで、和洋関係なく、演目に合う音を鳴らすのが「小唄かふぇ」毎回のミッションなのです。
そのほかにも一人で洋楽もやりますけどね。じつは、上の写真はホール&オーツの「Private Eyes」を演ってるとこなんです。
会の雰囲気やコンセプトによって、硬軟和洋の分け隔てなく、なんでもやりたいわけですが、ただ「ちょっと三味線でコピーしちゃいました」的なこそばゆい感じに終わらないように、やるならちゃんと作品として聴けるレベルを心掛けてます。それは伝統的奏法をきちんとやってこそできる事ですね。
私なんか芸者衆でもないし宗家の嫡男てわけでもないのでね(とはいえ家元直弟子として10年間修業は積んでおりますよ)、出自だけに拘泥せず、一ミュージシャンとして認めてもらえればなによりです。
【宮澤やすみの小唄かふぇ】サイト
http://yasumimiyazawa.com/koutacafe/