残念ながらこの場所はクローズということになり、最後の出演をしてきました。

この日は、長唄の東音大宮悟先生(写真左)と一緒に、江戸三味線の魅力をいろんな方向からご紹介。題して、
長唄 vs 小唄 江戸三味線コラボレーション
でございました。
三味線といっても、青森の津軽三味線から沖縄の三線までいろいろありますが、せっかく浅草なんだから江戸東京の音楽に親しんでもらおうじゃないかというのが、ここ「江戸音楽堂」のコンセプトなんです。
そこで選ばれた三味線方が、長唄の大宮先生と、わたくし小唄の宮澤やすみというわけ。

奥浅草、千束通りに看板を出していました
前半は、江戸の背骨である隅田川をテーマに、小唄「川風」長唄「都鳥」など艶っぽい曲を中心に披露。

「長唄はクラシック、小唄はポピュラーソングなんです」と
解説しながら演奏
江戸の三味線は歌舞伎とともに発展してきた経緯があります。だから舞台の後半は、初夏にぴったりの歌舞伎「髪結新三」を題材に、ストーリーを紹介しながら、音楽で歌舞伎をひもといたのでした。
”目に青葉、山ほととぎす、初鰹”と歌いだす小唄「髪結新三」や、劇中に流れる民謡「さつまさ」など演奏。大宮先生はクライマックスの決闘部分を再現したさのさ節を披露。三味線弾きながらの芝居台詞は圧巻でした。

「小唄の最大の特徴は、バチを使わず手先で爪弾くことです」
お客様も、「ストーリーを話してもらいながらの演奏で、良く理解できた」「民謡のフレーズが小唄に出てきたりして面白い」など楽しんでいただけました。
フランス人のお客様もいて、「歌舞伎見たけど日本語わからないから、役者のセリフよりも三味線の音が芝居を理解する助けになるんです」とのこと。言葉が無くても通じる音楽の醍醐味。うれしいですねえ。
残念ながら、この江戸音楽堂という場所は無くなってしまうそうですが、ぼくら演者としては、これからも江戸の音、東京ならではの音楽をあちこちで演りたいのであります。東京オリンピックもあるわけですから、今やらないでいつやるの、ってことなんですね。
ですので、めげずに地道に、演奏活動を続けたいと思います。
ウチでちょっと演奏してほしい、という居酒屋さん、蕎麦屋さん、お寺さん、ライブハウスさん、地域文化センターさんなどなど、規模の大小にかかわらず、気軽にお声かけください。
(ちなみに、近々では、5/4に吉原神社境内で演奏します)
いろいろうまくいかないこともあるけど、あせらずくさらず、地道にやっていくしかないです!
これからも応援いただけたらうれしいです!

打ち上げは、見番横の名店「むつみ」で。釜めしがおいし〜!

帰り道はちょっとシンミリ。またみなさんにきっと会えるはず