江ノ島弁才天、向島牛嶋神社につづき、三度目の初詣です(それって”初”と言わないんじゃ・・・)
日仏会(にちぶつかい:宮澤やすみが開設した仏像ファンサイト)のオフ会を兼ねて、新宿から京王線で西へ。
高幡不動に行きました。
こぎれいに改装された駅を出て右が参道。ちょっと歩くと、出店でいっぱいの境内が見えて、初詣のにぎわいが伝わってきます。
甘酒とたこ焼きの匂いがひろがるお不動さんを祭る密教寺院は護摩焚きが特徴。火を焚いて太鼓をドンドコ叩いて、派手にやるんだよね。
都内でも屈指の規模を誇る古刹が、ひっそりやらずにド派手にやってくれてうれしいやら楽しいやら。
都心にも大規模な寺はあるけれど、そういうのはたいてい徳川ゆかりのお寺で江戸時代モノ。
そこいくと高幡不動は創建が平安初期で、伝説では701年ともいわれるくらい。だからブツ(仏像)もかなりのものです。
1.大迫力の不動明王まずは、巨大な木造の不動明王。平安後期の作。この時代の仏像は、丸太のように極太の腕や広く厚い胸板で密教仏の迫力を表現します。
また、不動明王の顔つきは、片方の目を半眼にするとか、牙を左右たがいちがいに出すとかいろいろ決まりがある。
新しい像や地方の像ではその決まりが守られず自由な作風が多いなか、高幡不動はきっちり決まりを守っていて、まさに理想的なお不動さんの姿なのです。
でもって、やっぱりこの圧倒的迫力と巨大さが気持ちいい!
みんな顔をあげて、「ほへえぇぇぇ」と口を開いたまま見入っていました。
これは休憩所にある写真。実物はもっと迫力あり 2.古さがウリの大日如来この寺に、最近もうひとつの目玉ブツが登場。
こちらは不動明王よりもっと古い、平安中期ごろの大日如来像です。
時代を経て表面はボロボロ。虫食いもある。でも大日如来らしい宝冠や手の印相(智拳印:忍者がドロンするときの形)が残ってる。
不動さんにくらべると身体つきは細身で、有名な運慶作の大日如来像に通じる、ちょっと華奢できりりとした身体つきです。
これは写真がないので実物を見にいってください。
3.歓喜天が「フォーリンラブ」さらに! おすすめのがもう一体!
最近、ガネーシャがTVとか小説で人気だけど、仏教では歓喜天(かんぎてん)といって象の頭をした神が抱き合った姿をしている。
これが夫婦和合、要するに性の力の象徴みたいになって、日本ではたいてい絶対秘仏になっている。
それがここでは、
フツーに展示してるじゃないですかっ!
開いた扉のむこうで、夫婦の営みが・・・しかも立ったまま・・・
風化が進んではいるけど、かろうじて象の鼻の根元がわかる。
笑っちゃうのは、二体向かい合って抱き合ってるのに、顔だけこちらを向いている。
これはまさに、
「イエス!フォーリンラブ」
ってやってんだよね(笑)。いるでしょお笑いコンビ。
あのコンビは、じつは歓喜天をパクっていたのか(ちがうね)
写真のせようかと思ったけど、歓喜天は祟ると怖いらしいからやめときます。
都内とはいえ、多摩地区には古い寺がいくつも残っています。
ここ高幡不動は平安期の密教文化、国分寺にも平安仏。
調布の深大寺に至っては飛鳥(白鳳)時代のブツがいるんですよ。
意外とあなどれません。
わたしのなかでは今、確実に多摩地区がきてます!
参考サイト:
高幡不動尊金剛寺
http://www.takahatafudoson.or.jp 日仏会の仏像ポップワールド
http://butsuzo.at.infoseek.co.jp
posted by 宮澤やすみ at 00:35
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旅、散策
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