昨日は、雑誌の仏像特集ロケで東京・南青山のお寺を訪れました。
昼過ぎに撮影終了したので昼ごはんを食べようと思ったんだけど、あまりにいい天気だったので、久しぶりに九段下の寿司政(すしまさ)に。平日昼はランチ1890円なので、たまにはよいかと。
友人のつながりでだいぶ前に紹介してもらって以来、たま〜に訪れています。
駆け出しのライター時代には雑誌の取材もしたりして、以来顔見知りに。
だらっと世間話して、気分は馴染みのカフェみたいランチタイム過ぎた1時半くらいに行くとちょうどいいんだよね。
店長の玉村さんとは年が近く、ほかに誰もいないので、お互い世間話やグチをこぼすわけですよ。
なにせひさびさに会うのでいろいろ話がはずみます。
こちらはまず離婚した話から始まって、仏像の本を出したとか、小唄をやってたけどまさか人に教える立場になるとは思わなかったとか、玉村さんも着物とか好きな人だし、平日の昼下がりをゆるりと過ごすのです。自由業の特権ですねえ。
そんな会話を唯一止めるのが、お寿司の味。
「うわっ、このイカおいしい」
「ああ〜この鯛もおいしいなあ〜」
ここは古来の江戸前仕事をするお店で、ひとくちに言うと「身の熟成」がテーマです。
マグロも白身も、数日熟成させることで筋肉がゆるんで旨みが増幅している。脂じゃなくて、赤身の肉の旨みなんですよ。
ねっとりした口あたりで身が口の中にまとわりついて、どれが自分の舌でどれがマグロかわかんないくらい。
エビとかイカも、噛めば噛むほど旨みがジュワッ、ジュワッっと出てきます。

冷蔵ケースに入れない伝統的なスタイル。美しい!ただお刺身をごはんに貼り付けたお寿司とはまったくちがう、古風な江戸の味。
(創業は文久元年だって)
「さっきまで生きてた」みたいな世界もいいんだけど、この熟成された味にハマるとちょっと抜け出せないです。
お昼すぎ、誰もいないカウンターで、静か〜にシンミリと味わうってのがまたいいんだよね。
やたら威勢のよい店だと急かされて味わった気にならない。
めったにないけど、たまにはこういうひと時もいいもんです。
玉村さんゴメン、もうちょっとひんぱんに行くようにしまーす。
寿司政:
http://www.sushimasa-t.com/ なんかめずらしくブログっぽい記事でした(笑)
posted by 宮澤やすみ at 23:48
|
Comment(2)
|
TrackBack(0)
|
たべものばなし
|

|